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第19回 エイブル・アート・アワード 受賞者決定!
第19回 エイブル・アート・アワード 受賞者決定!

「画材支援の部」「展覧会支援の部」「小さなアトリエ支援の部」で受賞作家・団体が決定!

 19回目を迎える「画材の部」「展覧会支援の部」「小さなアトリエ支援の部」に対し、合計57件のご応募をいただきました。その内訳は以下の通りです。
全応募数:57(38個人、19団体)

(部門1)画材支援の部:29(21個人、8団体)
(部門2)展覧会支援の部:27(26個人、1団体)
(部門3)小さなアトリエ支援の部:12団体

10月11日(水)に実施した選考会の結果、下記の個人・団体の方に対して画材の贈呈と展覧会実施支援、アトリエ活動資金提供を決定いたしました。

(部門1)画材支援の部
□マツダ賞
 中西孝亘(東京都世田谷区)
 尾崎聡彦(福岡県福岡市)

□ターナー色彩賞 
【個人】
 豊島来人さん(長崎県佐世保市)
 カミジョウミカさん(長野県安曇野市)

【団体】
 アート活動支援室ぴかり/障害者支援施設向陽園(北海道紋別郡遠軽町)  
 ソレイユ・スリヤン(東京都多摩市)

(部門2)展覧会支援の部
 谷村虎之介さん(千葉県佐倉市)
 展覧会期間 2017年12月18日(月) ~ 23日(土)(6日間)
 ガレリア・グラフィカbis

(部門3)小さなアトリエ支援の部
 studio FLAT(神奈川県川崎市)
 ペンギンズアート工房/NPO石巻広域クリエイティブアートの会(宮城県石巻市)

※本部門は、フェリシモ基金事務局[UNICOLART基金]の支援によって、2015年度より新たに開設されました。
[UNICOLART基金]は、障がいのあるアーティストの作品をデザインに使用した「UNICOLART」ブランドの商品購入と共に寄付される基金を生かし、 障害のある人の可能性を社会に発信するプロジェクトです。
基金を通じて、小さなアトリエネットワークをつくり、表現活動の活性化や次世代アーティストの育成につなげます。


【第19回 エイブル・アート・アワード選考会について】

□開催日時:2017年10月11日(水)14:00〜17:00
□会場:NPO法人エイブル・アート・ジャパン内
□選考委員(50音順)
 小林敬生さん(版画家/ 多摩美術大学名誉教授)
 佐藤直子さん(横浜市民ギャラリーあざみ野学芸員)
 中津川浩章さん(美術家)
 真住貴子さん(国立新美術館学芸員)
□協賛・寄付団体関係者
 株式会社フェリシモ UNICOLART基金:芦田晃人さん
□立会者
 NPO法人エイブル・アート・ジャパン事務局:柴崎由美子、中塚翔子

選考会当日の様子(NPO法人エイブル・アート・ジャパン事務局にて)

第19回 エイブル・アート・アワード 受賞者決定!

◆選考評
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この審査も3回目である。今回はレベルの高い作品が集った、最終候補が8名にのぼった事がその証左である。
その中で私は 谷村虎之介君を強く推した。3年前初めて見て以来成長を楽しみにしていた逸材である。
期待にたがわず君の表現世界は一層の進化をみせ、和紙や顔料などの材料研究も確かで、安心して推薦出来るレベルに達したと評価したからである。
3歳から水族館に通い、7歳からは歌舞伎座に通い始めたという。その成果であろう、歌舞伎シリーズは君独特の視点と感性もあって単なる役者絵を遥かに超えたリアリティーがある。
大袈裟に言うなら写楽の役者絵を彷彿させる絵画世界にまで昇華しているように思う。ご両親の愛情とご苦労が実を結びつつあるを喜びたい。
その他の候補作品も魅力的であったがその中では十亀史子さんの 、顔のシリーズに注目した。フオルムと同時に大胆な色面に才気を見る。
今一人、須田雄馬君の絵画世界も楽しみである。
テーマ、その他、他に類があると言えばあるが大自然の中で伸びやかに生命を謳歌している鳥や動物たち、その躍動する生命力を表現するフオルムと色彩感覚は君の感性そのものと思う。
ただひたすら楽しく思うがままに描き続けて欲しい。
近い将来「須田ワールド」が私たちを楽しませてくれるだろうことを予感する。

小林敬生さん(版画家/ 多摩美術大学名誉教授)

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このたびは、第19回「エイブル・アート・アワード(AAA)」の審査に参加させていただきありがとうございました。
今回受賞された谷村虎之介さんの作品との出会いは、2015年に実施された17回目のアワードに遡ります。拝見するのは今回で3回目となりますが、益々制作に打ち込んでいる様子や勢いが応募資料からも伝わってきました。
お気に入りらしい歌舞伎役者のユーモラスな表情や見得をきる姿が日本画の水干絵具を巧みに使い、大胆にみっちりと描かれているのです。
残念ながら選外となった応募者のなかでは、十亀史子さんのアクリルで描いたポートレイトシリーズはオリジナリティに溢れていましたし、緻密な単色画に優れた浅野春香さん、自身の心と体の動きが即時的に伝わり、柔らかさのある勝村知子さんの絵画も魅力的でした。

佐藤直子さん(横浜市民ギャラリーあざみ野学芸員)

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今回で19回目のエイブル・アート・アワード。歴史を重ね、障害者アートを取り巻く環境もずいぶんと変化してきました。
エイブル・アート・ジャパンが長い間ずっと蒔き続けてきた種子が実を結んできたと思います。
全国各地でさまざまなコンペが開催され、作品がパブリックな場所に展示される、障害があるアーティストの作品がごく自然に評価され価値づけられる、そうした機会が格段に増えました。
こうした状況の変化のなかでの今回のアワード。谷村虎之介さんに決まりました。
過去2回応募されていて、その時も評価は高かったのです。歌舞伎役者のとらえ方、装飾的な画面の構成力が素晴らしい。
今回さらにパワーアップし完成度も高まっているという結果の受賞です。
他にも印象に残った作品はSEIYAさん、浅野春香さん、須田雄馬さん、八木志基さん。コンペは受賞作を決めねばならず結果的に白黒がはっきりしてしまいますが、実際はかなりのグラデーションでの評価です。
今後も表現することを続けていってほしいと思います。

中津川浩章さん(美術作家・アートディレクター)

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審査に携わって3回目となる。
他の公募展なども意識的に見るようにしているが、そのたびに表現は人の数だけあるものだと思う。
作品と人はイコールではないが、作品を見るのはその作者に会っているようなものだと思う。
今回、3年連続して応募していた谷村虎之介さんの受賞が決まった。
3年前、つまり私が審査初回目の時はあまり印象に残らなかったのだが、2回目の昨年、なかなか気になる存在になってきた。
今年は、より繊細に役者の表情を捉えるようになっており、絵の魅力が一気に上がっての受賞となった。
年に1度の作品を通しての出会いであったが、成長の過程に立ちあえたのはうれしい。
他にも魅力的な作家として浅野春香さんのちょっと不思議なあたたかさ、勝村知子さんの華やかな明るさ、須田雄馬さんの筆の勢いのここちよさ、八木志基さんの素直で元気な力、SEIYAさんの洗練された線の魅力、十亀史子さんの人への洞察力など今後が楽しみな表現があり、頼もしく思った。

真住貴子さん(国立新美術館主任研究員)

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「小さなアトリエ支援の部」によせて

本年度もUNICOLART基金より「小さなアトリエ支援の部」を開催していただきました。
3部門に渡り多くの応募者があり、それはつまり全国で多くの方々がさまざまな活動をされていることのあらわれで、大変意義深いことだなとあらためて感じました。
「小さなアトリエ支援の部」3年目となる今年は、応募者の方々の実績も積み重なり、選考は非常に難しいものでした。
本年度、重視したポイントは、アトリエでのアート活動が余暇活動に留まらず、障害をもつ方々の生活者としての自立に寄与できる活動を、継続的にされているか、そして将来のビジョンをしっかりと持たれているかという点でした。
その中で2団体様を選定させていただきました。
2団体様ともこのポイントに合致したこと、さらには将来のビジョンに向けて、まさに今からチャレンジされようとしているタイミングでありました。
ご提供する資金がそのチャレンジの成功の一助になることを祈念しております。

株式会社フェリシモ UNICOLART基金 芦田晃人さん