【事業報告】
パブリックリソース財団「アート&ヘルス基金」
女子美大生が企画し「旅するアート」を寄贈
公益財団法人パブリックリソース財団による記念すべき第一弾助成プログラム「旅するアート」が「うさぎさんのおうち」に寄贈されました。
パブリックリソース財団は、個人や法人から寄付を集めて、社会的な活動をするNPOや起業家、団体などに助成を行う公益財団法人です。
同財団が設立する「アート&ヘルス基金」では、アートは人に生きる力や勇気を与えることができるとし、ケアの現場で病や障がい、老いと向き合う人々を支えるアートを促進させる活動を支援されています。
2014年7月に設立されたアート&ヘルス基金の初年度の支援対象に、女子美術大学の鈴木理恵子准教授とその学生による展示企画が採択され、100万円の助成が行われました。
そして去る3月18日に、その企画の完成品の贈呈式が行われました。
「旅するアート」と題するこの企画には、エイブルアート・カンパニーアーティストの秦美紀子さん、中原健太郎さんのそれぞれ4点の原画が使用されました。
季節の移り変わりを表現した秦さんの4作品と、外国の街をイメージさせる中原さんの4作品を「旅するアート」としてタペストリー状にプリントした展示には、子どもや動物などの追加パーツをマグネット(*)で貼り付けることができる企画となっており、見る人自身が絵画の世界に一緒に入り込むような空想を楽しむことができます。
「うさぎさんのおうち」は、地方から難病治療のために上京するお子さんに付き添う家族が滞在する宿泊施設で、認定特定非営利活動法人ファミリーハウスが現在運営している12施設の一つです。
「旅するアート」展示は、子どもの看病をする家族の気持ちを和らげ元気づけ、闘病する子どもの前向きな気持ちを支えるものとして「うさぎさんのおうち」に寄贈され、戸内の廊下に掲出されます。
パブリックリソース財団、代表理事の岸本幸子さんは
「アート&ヘルス基金の初めてのプロジェクトが、女子美術大学、ファミリーハウス、エイブルアート・カンパニー、寄付者等、数多くの方々のご協力によって実現できたことに心から感謝しています。
アートが医療の現場で人々の心を支え豊かにしていく活動を、今後も継続したい」
とお話されました。
女子美術大学、鈴木理恵子准教授は
「芸術表現の一つであるヒーリングアートのプロジェクトに助成をいただいて光栄です。
プロジェクトに参加した学生には、ケアの現場で活かされるアートについて、改めて深く考える機会となりました。
この領域を学ぶ学生たちに実践、活躍の場を今後も多く作って行きたい」
とコメントされています。
パブリックリソース財団では、アート&ヘルス基金を通じて、病院や福祉施設、学校、コミュニティセンターなどのケアの現場に「生きることを支えるアート」を贈るため、常時寄付を募られています。
そして、毎年支援対象プログラムを選定し、同基金から優れた取組みに対し助成が行われます。
記念すべき第一弾助成プログラムである「旅するアート」の贈呈式は、寄付者の方と製作者の方、贈呈先の団体のみなさんの心がつながる交流の場ともなりました。
記念すべきアート&ヘルス基金第一弾助成プログラムである「旅するアート」のケアの現場をうるおいある空間にするアートは、多くの方の贈呈式では、寄付者の方と製作者のみなさん、贈呈先の団体のみなさんとの心がつながる交流ができたかと思います。
(*)本企画の趣旨に賛同するニチレイマグネット株式会社より、パーツを貼り付けるスチールシートとマグネットをご提供されました。